Nゲージ新幹線
 
■010 あれ? 新幹線が動かない
●マメな検査が寿命を延ばす

 鉄道模型を購入してしばらくすると、車両の動きがギクシャクしてくることがあります。走行中突然止まってしまって、車両をつんつんつつくとまた動き出す。そんな症状がでたときは車両もしくは線路の汚れが原因の場合があります。
 そのままほおっておくといずれ動かなくなってしまいますので、走行状態が悪くなったなと思ったらマメに検査をしましょう。

●レールをチェック
 鉄道模型はレールから電気を取ってモータを回します。そのためレールの表面が汚れると通電状態が悪くなり、汚れの場所を踏んだ瞬間に車両に電気が行かなくなって一瞬車両が停まります。最近の車両はフライホイールという装置を内蔵していてそれが原因で停まることも少なくなっていますが、それでも一瞬速度が落ちたりします。
 こういった現象がしばしば起こる場合、まずは線路をチェックします。

▲車両の動きがギクシャクする場合は、クリーニング液で線路を磨いてみましょう。ポポンデッタから発売されている『クイックレールクリーナー』は、ペンタイプのクリーナーで簡単にレールを磨くことができます。

 模型店には専用のクリーニング液が販売されています上の画像は比較的入手しやすいレールクリーナー、ポポンデッタ製の『クイックレールクリーナー』。ペンタイプのクリーナーで筆先にレールを押し付けて磨くだけで線路がきれいになります。このとき筆先に真っ黒な二条の筋ができていたら線路がかなり汚れている証拠です。

●動力車の車輪をチェック
 レール磨きで走行状態が改善されない場合、レールの汚れが車輪にも伝染している可能性を疑いましょう。
 動力車をひっくり返して車輪を見てください。車輪にスジや黒い汚れがついている場合は線路と同じように柔らかい布にクリーニング液をつけて磨きます。ただ、動力車の車輪はギアが噛んでいるので手で回すことができませんので、磨ける範囲を磨いたら少し走らせて車輪を回して磨き、磨いていないところがなくなるまで繰り返します。
 私は綿棒にクリーニング液をつけて磨いていますが、模型店には専用のクリーニングセットが売っていますので、そちらを使ってもいいと思います。
 入門者ができるのはこのくらいです。レール・車輪磨きをしてもなおギクシャクする場合は、ギアにホコリがからんでモータの動きを阻害している可能性があります。もちろん慣れてくれば車両を分解してホコリをとってもいいのですが、入門者の手には負えません。
 このふたつを試みて改善しない場合は、メーカーに修理を依頼したほうがよいでしょう。保証書の付いた新品であればこういったとき有利です。

▲レールが汚れていたり、レンタルレイアウト帰りの車両だと車輪がけっこう汚れています。汚れが見えるようであれば綿棒にクリーニング液をつけ、車輪をこすって汚れを落としましょう。

■707 コラム:壊れやすいパンタグラフ

▲本物志向で繊細になったパンタグラフは、ちょっと何かに引っかけるとすぐ壊れます。

 パンタグラフは走行性能に影響はありませんが、やたら壊れるパーツのひとつです。たしかに実車のパンタグラフは架線に絡んだとき架線を切らないよう速やかに壊れるようにできていますが、模型でそんなところまでリアルにしなくていいのに……って思うくらい壊れやがります。
 仮にバラバラになってもパーツが揃っていれば組直しが可能ですが、いかんせん親指の爪ほどの部品、新幹線電車のパンタグラフは特に小さいので修理するにも気が狂いそうになります。
 そこで、カトートミックスでは補修部品としてパンタグラフを販売しています。大きな模型店であれば補修パーツとして販売していますし、近所に模型店がなくてもカトー製品ならホビーセンターカトーで、トミックス製品ならテックステーションで通信販売を行なっています。
 マイクロエース製品は……修理扱いになります。大事に扱ってください。

カトー、E2系1000番台用のパンタグラフ。2個で500円+税でした。とはいえ新幹線電車のパンタグラフは小さく繊細なので、パンタグラフを取り付けること自体がけっこうな苦行なのですが。

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サマンサ 2017
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