基本性能
キハ171形式は、旅行商品の柔軟性を高める観点から高速化が要求されました。最高速度は時速130キロ、振り子式を採用して半径600メートル以上のカーブは速度制限なしで走れる走破性を持った車両というコンセプトがまとまりました。
編成はキハ171+キハ170+キハ171ー100の3連を基本とし、必要に応じてキハ171やキハ170を増結するシステムとなっています。電源は大馬力エンジンから直接取り出す方式を採用。トイレはキハ171に装備。キハ170にはフリースペースの「プレミアムサルーン」があります。
走行用エンジンはコマツ製6気筒380馬力(DMF11HZ)エンジンを各車2台搭載。これをTCAN22トルクコンバータで駆動します。重心を下げるため車輪径は810ミリ(計画では762ミリという案もあったそうです)、ファイナルは2.05と低めですが、多段クラッチと2,200rpmの高回転でこれをカバーしています。
変速段は起動から時速30キロ程度で終了、そこから先は直結1で55キロ、直結2で85キロまでひっぱり、直結最終段で130キロまで回します。この速度選定は勾配の多い四国の路線で、ターゲットとする速度域(25パーミル勾配で直結3段/90キロ)を出すために選ばれました。
振り子機構は北海道での使用を考慮してベアリング構造を採用。この部分の開発がたいへん難しく、実戦投入が遅れた要因でもあります。寒冷地仕様など不要な中国・四国営業所では開発遅延に対する恨み節が聞かれましたが、全国規模で車両形式を増やしたくないという背景から、やむを得ない措置でした。傾斜角は5度で本則+30キロでの走行が可能となり、これによって所要時間を稼ぎ、回遊性の向上や滞在時間の延長を図ることができます。
▲低重心構造を維持するために車高は3,680ミリに抑えられています。それゆえにお座敷構造にはできない(お座敷にする際天井高さ1,800ミリを確保できない)という弊害が生まれました。
車体は低重心構造を徹底し、車高は3680ミリに抑えられています。屋上機器は薄型のエアコンのみ。当初はこれすら床上もしくは床下装備を検討していましたが、2エンジン車ゆえに床下は満杯。床上も水タンクや便・洗などでいっぱいいっぱいで、これ以上床上に機器を装備すると座席定員の減少が懸念されたため、軽量のエアコンを屋上装備としています。ボディもステンレスとして軽量化。座席も可能な限り軽量化を指向しています。 |
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転がす分にはいいクルマなんだけどね |
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ご乗客にもそれなりに好評です。多少やかましいのがネックですが、団体用ならそうマイナスではありません |
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でも、結局四国と北海道に投入されただけで終わっちゃいましたね |
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ベリーエクスペンシブ! マニーイーターデース! |
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ベアリングも小径車輪もエンジンもみんな特注ですからね |
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壊れても部品が特注で、設計もデリケートなのがね……特に爪クラッチの部分がJRツアーズの過酷な走りには向いてないというか |
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それは運転士の使い方の問題では…… |
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運転士の使い方はともかく、JRツアーズの車両ではいちばん稼働率が悪いですね |
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パーツがスペシャルだとどうしても稼働率が下がってしまうのは避けられないんですか? |
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はい。高価なパーツを在庫しておくのは税制上も不利ですし、ストックヤードにも限りがありますのでおのずとパーツの在庫は絞られます。そして在庫がないパーツが死んだ場合、パーツが届くまでの時間仮名がいのがスペシャルパーツの欠点です |
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稼がないパーツはクリミナルデース! |
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でも惜しいわよねえ。走れば無敵なんだけど…… |
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なにと戦ってるんですか… |
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