ラスボス ジャレコがたどり着いた頂上
VS雀士ブランニュースターズ
(ジャレコ/1997年)

歴史に残る名作
 まずありえないが、もし「歴史に残る脱衣麻雀が持つ要素は?」と問われたら、オレは「新しい価値観を認めさせたもの」と答えるだろう。新しい価値観〜すなわち麻雀が麻雀ゲームに変容していく際に組み込まれる新要素だ。アニメーションを全面的に取り入れたスーパーリアル麻雀P2、イカサマ積み込みを提案した麻雀学園、対戦麻雀を普及させた(提案したではない)ファイナルロマンス2などがこれに当たる。
 ブランニュースターズは、一見こういった新要素を提案したゲームではないかに見えるが、実は歴史に残る資格のある優れた脱衣麻雀だ(ついでに、基板のでかさでも歴史に残りそう。下手な大型筐体なみですなこりゃあ)

これがいわゆる「貧乳」。愛生クンのおっぱいと比べてみて欲しい 3on3という思想
 プレイヤーは14人+αのキャラクタから任意の3人を選び、6ステージを対戦する。これだと頭数が4人足りないが、5ステージはキララ★スターからひとり、6ステージはラスボスとの一騎討ちとなる。各ステージ3回勝負で、相手の得点を0点以下にするか、3回対局後、相手より持ち点が多ければ勝利だ。
 ブランニュースターズの脱衣シーンはよく考えられている。脱衣がみられるのは、0点にした時点のキャラクタ、もしくは3人目だけなのだ。つまり、2人目で0点にしたら2人目、1人目で0点にしたら1人目のハダカがみられるというわけ。
 そして対戦相手はランダムではなく、いつも同じキャラクタの組み合わせで遊んでいれば、相手の組み合わせはいつも同じだ。たとえば、「A鮎川蛍、B倍賞沙那子、M水奈瀬愛生」の組み合わせを選んだ上で「M水奈瀬愛生」を脱がせたい場合、M水奈瀬愛生はステージ3の1人目登場となり、アイテムなしの状態で倍満以上を上がらないといけない。そしてそれはかなり難しいため、多くの場合3人目が脱ぐことになる。
 ここでプレイヤーに引きができるのだ。よし次回はこいつを脱がそうと、プレイヤーはメンバーを変えてみたり戦略を変えてみたりする。数ある脱衣麻雀の中から、次回もブランニュースターズを選択させる工夫がちゃんとなされているのだ。それゆえに発売から1年以上経過しても人気のゲーム足り得たのだ。
 キャラクタ選択式の対戦脱衣麻雀は数多いが、ブランニュースターズほどよくできたシステムは現在のところ皆無だ。

これが男の子のおっぱい。微妙な丸みで描き分けられている コレもまた、ひとつの価値観
 前述の通り、ブランニュースターズには14人+αの女の子が登場する。性格、雰囲気、おっぱいなどとてもバラエティに富んでいる。もともと新貝田鉄也郎という人は実力のある作家で、キャラクタをちゃんと描きわけるという点では卓越した才能を持つ。
 その中でも「水奈瀬愛生」は革命的なキャラクタだ。脱衣麻雀の歴史の中で(ギャグでなく)男の子を脱がせたのは、ブランニュースターズがはじめてだ。性的指向が多様化したとは言え、これはすごいことだ。
 知らずに愛生クンの服を脱がす。つるつるのおっぱい……貧乳キャラクタは美奈ちゃんやカスミ(P3のほう)などけっこういるが、乳ソムリエの立場から言わせてもらえばレは完全に男の子のおっぱい。まさか……

ブリーフはいてるよぉ!やったぁ(何が)

 いやぁ、ここはひとつ勢いでパンツも脱いで欲しかったところだった……いやいずれにしても初めてコレを見たときは衝撃を受けた。インパクトという点では歴代の脱衣麻雀最大の衝撃と言っても過言ではない(いや、ジャンアメリカはちょっとおいといてだなぁ)。
 ゲーム雑誌などを見ていると、けっこう愛生クンの評判はよいようだ。新しい可能性を拓いたジャレコの勇気を讃えるとともに日本の将来がちょびっと不安になってしまう。いやオレも好きですけど愛生クン。
 

ボーイッシュというのもそそる。おっぱいの大きさ選択も見事 インカムと満足度の両立
 さて、ブランニュースターズの素晴らしい点はこれだけではない。もうひとつの素晴らしい点が、絶妙なバランスで仕立て上げられたゲームシステムだ。ブランニュースターズでは「素早くツモ/捨て牌することでパワーゲージが上昇する」(名前がないので以下BNSシステムと略す)。このゲージが一杯になると、キャラクタが持っている積み込みもしくはツモ技を使用できるという設計だ。
 BNSシステムの優秀な点は、プレイ時間の短縮をユーザーに納得できる形で実現しているところにある。ゲームを速く回すことに対するメリットを与え、多数のアイテムを選択させず、キャラクタに固有の積み込みわざとツモ技ひとつずつ与え、アイテム選択時間を短縮している(つまり、キャラクタ選択=アイテム選択ということ)わけだ。実際、アイテムを選ぶ時間などは、トータルで見るとけっこう長い。こういったムダなフィーチャーを徹底的にカットしているのだ。
 プレイ時間に余裕が出れば、その分をゲーム時間や脱衣時間に回せる。そういった意味でBNSシステムは非常に良心的と言えよう。

メガネ娘もあり。おっぱいは手のひらサイズ ただし難易度が……
 かようにブランニュースターズはよくできた脱衣麻雀であり、読者の皆様にも自信を持っておすすめできる一品ではある。ただし、その難易度だけは覚悟してほしい。ブランニュースターズの打ちクセは、スーチーパイ2のそれにきわめて近い。
 つまり、ある程度(だいたい3ステージくらい)進むと突然難易度があがり、問答無用でプレイヤーをへこましに来る。ブランニュースターズは2人打ちのクセに、比較的勝ちに来る麻雀を打つ。2人目までに8000点差開いていたら、満貫以上を確実に狙いに来るのだ。この賢さは、どこぞの麻雀ゲームには爪の垢でも煎じて飲んでもらいたいところだが、ゲームセンターでこれをやられるとストレスが異様にたまる。特にキララ★スター。オレ何か悪いことしましたか?
 とはいえ、スーチーパイ2ほど難易度は高くない。ましてや他の(特にカネコとかカネコとかカネコとか)脱衣麻雀よりもはるかにこなれた難易度ではある。とりあえず何回かコンティニューすると大物手のチャンスが入るので、なんとかなるのがせめてもの救いだ。
 

考えすぎだっちゅ〜の 余談
 右の画像は、インストラクションカードの愛生クンををスキャンしたものだ。スカートのシワに注目してほしい。

 愛生クン、もしかして勃ってますか?

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