■アルゴリズムも秀逸
そして、配慮に満ちた脱衣システムを完璧にサポートするのが、恋こいしましょのアルゴリズムだ。いくら最初の上がりで下着姿が見られたとしても、その1回が上がれなければ意味がない。昨今の脱衣麻雀では服を脱がせる前に終わってしまうゲームが多い。しかし恋こいしましょのシステムは、できる限り1回は上がれるような配慮がなされている。
花札には「花見酒」「月見酒」という役があり、この手はたった2枚の手札で完成してしまう。花札ゲームではコンピュータがいきなりこの役を上がってゲームオーバーになってしまうことが多い。
しかし、恋々しましょではこういった場合、必ずコンピュータが「こいこい」をする。コレによってプレイヤーに逆転の余地を与え、結果プレイヤーを楽しませている。また、花見/月見に限らず、最初の1回はとことんプレイヤーに上がらせるよう、こいこいをしてくる。とてもすばらしい配慮だ。
平均プレイ時間は他の脱衣麻雀より長くなるかもしれないが、こういった配慮によってコンティニューをしてしまいたくなる。よいサービスをしてくれればプレイヤーは嬉しい。思わずチップをはずんでしまうこともある。言ってみれば恋こいしましょは、名風俗嬢のようなものだ。
最後に女の子のグラフィックについて言及しておけば、ツボを押さえた、好感のもてるすっきりとした絵だ。ただしおっぱいは手のひらサイズなので、巨乳派には物足りないかもしれないが。
■バランスを忘れないで
恋こいしましょは、最近のギャルゲーや脱衣麻雀に、ぜひ見習ってほしいゲームである。しかし脱衣麻雀に関しては、対戦麻雀の流行により、バランス調整が甘くなる傾向にある。恋こいしましょも、続編や姉妹作「雀々しましょ」では、初代ほどの配慮が感じられなくなっている。
女の子の数を競うのも悪くはない。声優が音声を担当するのもかまわない。有名作家が絵を描くのもいいだろう。しかし、それらを根底で支えるのは、サービス精神と絶妙なゲームバランスということを忘れないでほしい。