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加賀電データファイル
社紋について
 現在使われている社紋は、大正10年に加賀電鉄(初代)が開業した際に制定されたもので、加賀藩の家紋の中央に鉄道を示す「工」の字が入ったものとなっています。「剣梅鉢の模様は鉄道の車輪にも見え、加賀地方を高速で走る鉄道のシムボルとして申し分ない」と決定したとされています。その後北陸鉄道時代を経て、独立開業時にもこの社紋を採用し、今に至っています。
 CIの制定などもたびたび俎上に上がってはいるのですが、独立を勝ち取ったシンボルとして社内にもこのマークが浸透しているため、当面この社紋が変わることはないと思われます。
 余談ですが加賀電成立後の経緯から、民鉄協会には加盟しておりません。

路線概況

◆路線
金沢小松線:新小松〜武蔵ヶ辻 27.9キロ 22駅
動物園線:寺井〜動物園前 3.8キロ 4駅
学園都市線:新小松〜加賀八幡 3.4キロ 4駅
軌間:1435ミリ
最小曲線半径:100メートル(寺井駅構内)
最高認可速度:106キロ(新小松〜片町間)/70キロ(片町〜武蔵ヶ辻間)/65キロ(動物園線・学園都市線)

◆休止路線
赤瀬線:金平〜赤瀬温泉 6.4キロ 5駅
軌間:762ミリ
最小曲線半径:28メートル(金平駅構内)
最高認可速度:40キロ

 加賀電はほぼ全線がJR北陸本線と並行しています。駅の数はJRが9駅に対して加賀電は22駅と約2倍あり、都市間輸送のほかこまめに沿線旅客を拾って金沢や小松に輸送しています。複線区間は新小松〜能美間および白山〜武蔵ヶ辻間で、日中の特急は複線区間で効率よくすれ違えるようにダイヤが組まれています。
 寺井駅から動物園前駅に分岐する動物園線は平日日中は単車が30分間隔で往復するのどかな路線ですが、休日午前中は武蔵ヶ辻駅からの直通急行が運転され、区間電車も2両編成となります。
 学園都市線は北陸鉄道小松線が1986年に廃止される際、沿線通学生の足として小松〜加賀八幡間の運営を加賀電が引き受けたものです。新小松駅移転計画とのバーター取引があったと言われていますがはたしてどうでしょう。
 運転本数はラッシュ時毎時3本、日中は40分ごとの運転で普通電車のみの運転です。
 

列車種別

 加賀電の列車種別は、特急と普通電車の2系統を基本とし、時間帯や曜日によって旅客流動に合わせた補間列車を運行するという考え方に成り立っています。
 日中の武蔵ヶ辻〜小松空港間を29分で結ぶ特急と約60分で結ぶ普通電車の2系統を基本に、休日は行楽輸送を行うための動物園行き急行を設定。急行は行楽施設のある手取川駅にとまった後は、動物園線に直通します。
 朝のラッシュ時は武蔵ヶ辻への輸送を重視するためゾーン制を採用。新小松〜寺井間各駅停車の急行と、能美〜白山間各駅停車の準急を運行し、緩急分離を図っています。
 一方夕方〜夜間は帰宅ダイヤとなり、武蔵ヶ辻〜寺井間で利用客の比較的多い駅に速達で到着できるよう、急行と準急が停車駅を分け合って選択停車します。このように、加賀電の急行・準急は曜日や時間帯で停車駅が異なるため一見わかりづらく見えますが、停車駅が変化するのは定期利用客が多い時間帯のみ。普通乗車券の旅客が多い時間帯は原則特急と普通電車のみの運転となりますので、見た目ほど複雑ではありません。
 
 
運賃
 加賀電は3キロごとに運賃の上がる距離比例制で、初乗りは3キロまで200円、賃率はキロ当たり12円75銭です。初乗りを高くして賃率を下げているのは競合する北陸本線との兼ね合いかと思われます。つまり「逃げようがない」近距離客からは運賃を多く徴収し、逸走しやすい遠距離客は極力JRと同水準の運賃に抑えようとしています。単純に小松〜金沢(武蔵ヶ辻)間で比較すると、JR480円、加賀電540円と60円ほど加賀電が高いのですが、金沢市中心部に直接アクセスできる強み(価値)が60円ということなのでしょう。ちなみに所要時間は加賀電特急が27分、JRの普通電車が31分とこれまた微妙な差となっています。

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