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なるほど小名浜線

何であんなにシャカリキに飛ばすの?

 小名浜線の電車はJRでは屈指の高加速を誇り、またJR常磐線内では最高速度110キロでの運転を行ないます。そのランカーブは極めて激しく、速度制限区間以外ではほとんど110キロ出しっぱなしという走りで、遅れたらこの区間では回復できないというほどギリギリの運転となっています。
 これによって小名浜〜いわき間19.8キロを22分、表定速度は53.9キロにもなります。一見大したことのない数字に見えますが、泉〜いわき間の表定速度は86.2キロ、駅間距離が異様に短い小名浜〜泉間でも表定速度32.3キロをたたき出しています。単線で速度制限が多い小名浜線でこの速度を出せるのは配属車両が高加速用にチューンされているからにほかなりません。
 しかし、なぜこんなにシャカリキになって走るのでしょうか。

えらい人に聞いてみた!
(えらい人:JR小名浜営業所)

なぜも何も、新常磐交通のバスが最大のライバルです。
でも、所要時間は圧倒的に小名浜線のほうが短いし、運賃もバスの半額だよ!
 
それでも利便性ではバスのほうが上といわざるを得ません。
運転本数ですか?
それもひとつあります。小名浜線は毎時2本、バスは毎時3〜6本あります。所要時間が半分でも、待ち時間次第ではバスとそれほど大差はなくなってしまいますね。
増発すればいいじゃん!
増発した分ご乗客が増えてくれればいいんですけどね。仮に毎時3本運転となりますと、常磐線の電車との調整が必要になってきれいなパターンで運転できない可能性も出てきます。ならば毎時2本できっかりパターン運転、というのが現在の方針です。
たしかに泉駅から先は自由にダイヤを設定できませんね
泉までの電車を走らせて、常磐線の電車に乗り換えればいーじゃん!
乗り換えの手間があるなら、最初から乗り換えの手間がないバスに乗りますよ。
運賃が半額でも?
安いが売りになるのは高校生までです。
……。

▲まとめるとこんな感じ。必ずしも鉄道有利というわけじゃないのです。

ジャッキーの補足

 距離の面でもJRの不利は否めないな。バスは一直線にいわきを目指すからだいたい距離にして12キロ。対する小名浜線は三角形の2辺を走るような感じで泉に立ち寄るので19.8キロにもなる。差し引き7.8キロ分を足で稼がなくちゃいけないんだ。さらに、バスは市内の主だった施設にダイレクトでいけるけど、小名浜線はいわきの駅から歩くなりバスに乗らなくてはならない。こうなると少々速いくらいでは鉄道のアドバンスはないんだ。だからバスの倍速くらいの時間で走って、やっと対等というわけさ。
たいへんねえ……。
はい。たいへんなのです。でも2009年にいわき直通を始めたおかげで、小名浜線の利用客はなんと2倍になりました。いわき直通はそれだけインパクトがあったわけです。
乗りかえってそんなに嫌われるんですか?
スジ屋さんや運転指令は大好きです。運転距離は短ければ短いほど、ダイヤの乱れに対する回復力が高まりますので。
いや、旅客が。
嫌いますね。ラッシュ時は5本中2本しかいわき行きがありませんが、いわき行きを増やせという苦情は毎度頂戴します。泉行も泉駅で常磐線に接続しているにも関わらず、です。

▲小名浜〜小名浜港間は電車もバスもクソ狭い道を走るのでどっちもどっちというところ。

 
そういうもんですか……。
パターンダイヤを優先的に組ませてもらう代わりに協定でいわき行きは毎時2本までとされているのでどうしようもありませんがね。
 
泉駅を通らないで、西山下駅から短絡線を常磐線にすえつければ、4分くらい時間が短縮するんじゃない?
ナイスアイデアです。部長さんのご自宅さえなければ今すぐにでも工事を始めたいところです。
……。

▲短絡線の建設に立ちはだかる部長の家。ゴージャス!

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