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実は東邦亜鉛駅が開業したのは1987年4月1日。JR東日本の発足と同じ日なんだ。それまでも芳浜〜東邦亜鉛間には電車が運転されていたんだけど、東邦亜鉛行きの電車は1本も存在しなかったんだぜ。何を言っているのかわからないと思うけど、電車は必ずしも駅が終点になるとは限らないって事なんだ。当時東邦亜鉛駅は存在しなかった、けど利用客は東邦亜鉛「駅のようなところ」で乗り降りしていたんだ。 |
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……すいません。ジャッキー最近探偵物にハマってて思わせぶりな言いかたが癖になっているみたいです。 |
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若いときはそんなもんです。つまり東邦亜鉛って駅は存在しなかったんですが、東邦亜鉛の行員輸送用に仮乗降場を設置していたんです。仮乗降場ですから管理局の裁量で作れますし、駅名に関しても駅じゃないので企業名をつけるなとかそういった制約はありません。 |
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つまり、東邦亜鉛仮乗降場ということなんですね。 |
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実際のところ駅名はなかったんですけどね。利用客や乗務員が勝手に東邦亜鉛と呼んでいたにすぎません。運賃計算上は芳浜駅の構内という扱いでした。 |
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小松島港駅と同じような取り扱いだったんですね。 |
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そういうことです。その後分割民営化を契機にすべての仮乗降場を駅に格上げすることになって、事実上の駅名となっていた東邦亜鉛を正式な駅名にしたというわけです。 |