プロトタイプ D52形蒸気機関車
分類 豆列車
メーカー 不明
採集年月日 平成21年8月19日
採集場所 小田原城址公園


 小田原城の脇にある小田原城址公園の遊園地には、交流3線式の昔ながらのミニ列車が走っています。聞いたところによると、小田原城址公園名物であるゾウのウメ子と同じくらい、つまり60年以上前から運転されているとのこと。ただし、機関車は1回代替わりしているそうです。
 機関車のプロトタイプはD52。かつて御殿場線で活躍した機関車ということで選ばれました。電源は機関車の第4動輪下のコレクターシューから取り、ボイラ内にある直流直巻モータを回します。この回転はチェーンドライブで第2動輪に伝達され、そこからさらにチェーンで第1および第4動輪に伝達。第4動輪から第3動輪へはロッドで伝達することで4軸を駆動しています。なお、動輪4軸は固定されていますが、カーブを曲がりやすくするため第2、第3動輪はフランジレスとなっています。牽引する客車は3両なので、牽引力としては十分でしょう。
▲駆動のメカニズム。まずはモータから垂直にチェーンで第2動輪を回します。第2動輪からチェーンで第1、第4動輪に動力を伝達。第4動輪から第3動輪へは車輪の外についているロッドで伝導します。一見ややこしく感じますが、かなり合理的な動力伝達方式だと思います。

▲客車は3両。各車両に12名乗車できます。また、放送装置がついていて運転士さんがアナウンスをします。

 運転台には路面電車などでも見かけるでっかい直接制御のコントローラが鎮座しています。交流3線式なので当然手動加速でしょう。かつて川越の丸広百貨店で動いていたモノレールもHLコントローラを使用していた記憶があります。
 乗車賃は1回80円と格安なので、小田原に出かけたときはぜひ利用してください。


▲運転台。大きなHLコントローラが車体中央に鎮座しています。

▲レトロなライドを眺めながら走る小田原城址公園の豆列車。昭和時代の遊園地の名残が楽しめます。今の子供には物足りないかもしれませんが、とても和める遊園地です。
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