▲機関車の形状は豆汽車にありがちな弁慶号タイプ。ていうかまんま朝日テックの「弁慶号」です。ただ、システムが交流3線式なんで特注品ではないかと思うんですが。

▲エンブレムの形状はまさに朝日テックのそれです。エンブレムに刻まれた内容こそ「とちのきファミリーランド」となっていますが、その下の「JAN 1906」で、この車両が朝日テック製であることがわかります。

▲メーカーズプレート。泉陽興業2005年2月完成となっていますが、これはあくまでも発注元が泉陽興業であり、車両を作ったメーカーは必ずしも泉陽興業ではないことに注意。

▲線路は3線式。中央のレールが集電用で一段高くなっています。ポイントが存在しないトラックプランであればこれでも問題ありません。
プロトタイプ 弁慶号
分類 ミニ列車
メーカー 泉陽興業(朝日テック)
採集年月日 平成22年8月1日
採集場所 とちのきファミリーランド


 宇都宮市の「とちのきファミリーランド」の池のほとりを走る「とちのき号」は、交流3線式の電動豆汽車です。線路の間にレール踏面よりも少し高い集電用レールを配置し、ここをコレクターシューがこすることで電気を得て走ります。
 動輪は3軸駆動で、第3動輪からロッドで伝導しているようですが、じっくり床下を見ることができなかったので推測にすぎません。で、操作はテンダーから行い、2両の客車を牽引します。客車の台車には軸箱やウィングばねが描かれていますが、ウィングばねはダミー。ウィングばねの上にコイルばねがついており、こちらでサスペンション効果を得ています。
 さて、この豆汽車ですが見てわかるようにピカピカです。説明看板によると平成17年に整備されたとありますので、車齢5年であればこの新しさは納得がいきます。中央のレールから集電していますが、おそらくこれは直流電源で走行しており、左右どちらかの線路が帰線用に使われているものと推測します。
 というのは、この豆汽車を作ったのは泉陽興業(とちのきファミリーランドに泉陽興業が営業所を持っており、メインテナンスなども行なっています)であり、同社は他の施設で直流24ボルトでこれよりも大きな車両を走らせています。ですから、平成17年にわざわざ交流3線式の豆汽車システムを新造する理由が考えられません。また、とちのきファミリーランドの開園も昭和54年で、この時点でも交流3線式の列車を作るには時代があっていません。
 ところでこの汽車、見た目はどう見ても朝日テックの弁慶号ですよね……。おそらく施設管理が泉陽興業で、車両製作は朝日テックだと思います。
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