▲大きくつぶれたボイラ、あんまりにもあんまりな表現のカウキャッチャなど、あまり鉄道車両を知らない人がデザインしたようなスタイリングです。

▲操作系は汽笛のみ。基本的にはお客さんモードで乗って楽しむ豆汽車です。

▲後部標識をイラストで表現していますが、ちょっと鉄道を知っているならここは赤く塗るはず。
 
プロトタイプ なし
分類 ミニ列車(設置型)
製品名 サンモリッツ号(ホープ/1979年)
採集年月日 平成22年12月29日
採集場所 ピアゴ今池店


 愛知県名古屋市にある屋上遊園地、ピアゴ今池店で頑張る豆汽車はなんとも妙なスタイリングです。車両の側面には「サン・モリッツ」と書かれており、これはホープが1979年に発売した『サンモリッツ号』です。製品はもともと登山鉄道をモチーフにしており、第17回アミューズメントマシンショーでは勾配区間を走行するデモ走行を披露していました。広告によると最大斜度は15度とのこと。パーミルにすると267.9‰ですから本場の登山鉄道(250‰前後)なみです。まさに看板に偽りなし。
 それにしても強烈なスタイリングです。煙突とカウキャッチャーはアメリカ風、キャブとデフレクタはドイツ風。まあ、ベルがついているところを見るとアメリカの機関車をモデルにしたとは思いますが、プロトタイプを想像するには無理がありすぎます。鉄道にあまり詳しくない人が雰囲気でデザインしたとしか思えません。なお、操作系はシンプルで、プレイヤーが介入できるのはボタン1個のみ。お金を入れたら自動で走り出すシステムです。
 さて、この機関車のメーカーはいったいどこなのでしょう。台車の形状はその車体に似合わず本格的で、ペデスタルをコイルばねで支持している本格派。こういった造作ができるのは朝日テックか関西精機くらいだと思うのですが、ボディのデザインが両者が作ったとはどうも思えないんですよね……。1979年にホープが『サン・モリッツ』という製品を出しているのですが果たしてそれなのでしょうか。確かに当時ホープはこんなパステルカラーのコイン遊具を出していましたから説得力のある意見ではありますが。
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