プロトタイプ 弁慶号
分類 ミニ列車(設置型)
メーカー 朝日テック(納品はトーゴ)
採集年月日 平成23年1月9日
採集場所 こどもの国


 キッズライド/豆汽車で現在のところ唯一、天皇ご一家がご乗車されたロイヤルエンジンの実績を持つ列車が「こどもの国」で運行される太陽号です。車両は朝日テック製400ミリゲージの弁慶号。客車は華蔵寺公園の車両をスケールダウンしたようなタイプで、最後尾は車椅子スペースとなっています。
 この豆汽車は、太陽光発電で作った電気を使って動いています。太陽光で発電した直流電気を三相交流200ボルトに変換。車内のコンバータで直流48ボルトを作って直流モータを回しています(このへんあやふやなんですが、園内の説明を見る限り三相交流を線路に流している感じなんです)。このへんは推測にすぎませんが、三相交流は単相交流に比べて送電能力に優れていますから、そのへんから選択されたシステムなのかもしれません。ただ気になるのは、レールは左右で短絡しているので、三相交流をどういった形で送電/集電しているのかなという疑問はあります。個人的には三相交流220ボルトに変換後、再度コンバータで直流48ボルトを作って線路に流しているのかな? と推測します。ただ、柵で囲ってあるとはいえ直流電源を線路に流すってのは保安上考えにくいのですが……。
 閑話休題。線路の全長は335メートルでリバース線を2つ組み合わせた形。ポイントはスプリングポイント(三相交流だとするとここがひっかかる)で常に一定方向に進路を切ります。最高速度は時速6キロ。機関車の次位に制御車が連結され、各種制御はここで行なわれます。機関車に比べ客車が大きく本当にこれで走れるの? って感じですが、勾配はありませんし機関車の重さは480キロありますので十分でしょう。
 客車は朝日テックの標準的なものですが、軸箱支持がしっかりと作られており、保線のよさもあいまって乗り心地は良好。ポイント通過の際の衝撃の小ささはこの手の乗り物としてかなり上出来の部類に入ります。ケンタッキー号でのノウハウが生きているのでしょうね。

▲制御車。よく見るとテンダに屋根をつけた代物であることがわかります。


▲ソーラーパネル。発電量は約10キロワット。晴天なら太陽光だけで列車を動かせます。


▲太陽号は天皇ご一家がご乗車された実績もあるロイヤルエンジンです。

▲ポイント。スプリング式で右方向からやってきた列車は車輪でトングレールを押し出して通過します。見ての通りこの部分で左右のレールは短絡しているので、三相交流が流れているとはとても考えづらいのです。

▲線路のアップ。左右のレールは地面から絶縁されており、中央のサードレールにはレールボンドらしきものでレールのギャップをクリアしています。これを見る限りレールに何らかの電気が流れているのは間違いないようです。
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