▲▲一見朝日テックの弁慶号に見えますが、原稿製品と細かい部分で違いがあるため一瞬「???」となってしまう、八木山ベニーランドの弁慶号。

▲朝日テック製品なら本来ここは朝日テックのエンブレムが入るはずなんですが、ポーター社のロゴが入っています。それ自体はたとえばとちのきファミリーランドのように特注のエンブレムをつけたものだと納得できるのですが……。


▲客車はかなり車幅が狭く、大人2名が並んで座るのは少々つらいものがあります。

▲いろいろ推測した結果、最終的にはカウキャチャの形状やバルブ周りの造作から朝日テック製造と断定して差し支えないとの結論に達しました。
プロトタイプ 弁慶号
分類 豆汽車
メーカー 朝日テック
採集年月日 平成23年6月18日
採集場所 仙台八木山ベニーランド


 この弁慶号は1989年に八木山ベニーランドに登場しました。機関車+客車6両の編成で一度に36名を輸送できる豆汽車です。この汽車は朝日テックの弁慶号です。現在の同社カタログに掲載されている弁慶号とは形や軸配置が異なりますが、テンダの構造やカウキャッチャの造作から朝日テック製と見て間違いありません。軸配置は4-4-4。テンダのフレームがキャブに食い込んだ独特のつくりとなっています。ちなみに現行の弁慶号は軸配置4-4-0。テンダとキャブの間はぽっかりと空間が開いています。
 で、この弁慶号、どこかで見たことある造作だなと思ったんですよ。それは八王子そごうの屋上にあった弁慶号。八王子そごうのそれは軸配置こそ0-4-0となっていますが、キャブ窓の造作とランボードのぶった切り方に共通点が見出せます。ここからおそらく八王子そごうの弁慶号も同時期に作られたのではないかなと推測できるわけです。
 もうひとつ注目したいのはシリンダです。現行の弁慶号は実車に合わせたシリンダ配置となっておりかなり簡単なものですが、ベニーランドの弁慶号のバルブ周りはワルシャート式を模したような形状になっています。いろんな意味で注目に値する豆汽車といえましょう。
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