1974年10月29日に開園した愛知こどもの国は、民間ではなく自治体が運営する児童遊園です。そのため単なる娯楽ではなく教育的な要素も必要と考えたのか、園内を走る豆汽車「こども汽車」もバッテリ式のものではなく、石炭でお湯を沸かす本格的なものを導入しています。 愛知こどもの国を走る「こども汽車」はB11型/B12型蒸気機関車と101型客車4両+105型客車の5両編成を組み定員は100名。車内は1方向の固定クロスシートです。105型には車掌室がついており、最後尾には車掌が乗務します。B11型は見た目テンダ機関車ですが、テンダに見える部分は電源車で、客車への電源供給を行っており、機関車とテンダの間になんら関連はありません。最高速度は時速21キロと豆汽車の中ではかなり速い部類に入ります。 施設は簡易ながら信号機、踏切、各種表示機は実在の鉄道に準拠している本格派で、駅にはそれぞれの標識の役割と読み方が記されています。また、列車も設定されたダイヤに従って運転(旅客がいないときは運休しちゃうのかなあ……)されており、遊園地の豆汽車とは一線を画すレベルです。たぶん使うことはないと思いますが、駅にはターンテーブルもあります。 ゲージは762ミリ。25キログラムレールという聞いたことない重さのレールを使用しています。山の上を走る豆汽車だけに風景は抜群。公共交通機関で出かけるには不便なところですが、乗っておくべき豆汽車です。 ▲駅発車から途中まで約3分の動画。豆汽車ながらその走りは本物の蒸気機関車なのです。 |