「どこまで要素を削って『B747』でいられるか」の限界に挑戦したような作品ですね。これを作った人は、B747の肝はアッパーデッキにあると読んだわけで、それはとても正しい見識だったことはこの技術的にすぐれた造形にしっかりと現れています。 それにしても、主翼もエンジンも取り去って、水平尾翼だけで「航空機」を認識させるこのデザイン力には脱帽するほかありませんでした。いや、本当にプリミティブなのよ。実際、ここまで見事なデフォルメは難しいです。あれも残したいこれも残したい、基本的に「加えたくなる」のが人情ですから。ディテールをここまでそぎ落としたこの乗り物は、まごうことなきグッドデザインです。 |