ピカチュウに乗る!?

 「ピカチュウ」といえば人気ゲーム「ポケットモンスター」の中でもバツグンに知名度と人気の高いキャラクタで、子供ばかりでなく大人にも(おもに収益面で)人気があります。だもんで、キッズライドでピカチュウが登場することになんら不思議はありません。というより登場しないほうがおかしいといえましょう。
 しかし、ここでひとつ問題が起こります。キッズライドはその名の通り「子供が乗る」遊具です。一方ピカチュウは体長40センチ。大人どころか子供が乗っかるにも無理があります。40センチってのはそれこそチワワ並みの大きさなんですから。
 ポケモンって大きさはいろいろありまして、たとえばエンテイとかそのへんなら乗っかっても違和感のない大きさに仕上げられます。でも「エンテイとあそぼ!」では子供は乗ってくれない。いや、むしろ逃げてしまうかもしれません。キッズライドは子供のために作りますし、大人の懐事情にも配慮する必要があります。そこで大事なのは適切なスケールではなく、「で、お前はナンボ稼いでくれるのか」ということになるわけです。
 その結果、スケール無視のピカチュウキッズライドが登場するわけですが、はたして子供たちの評判はどうなんでしょうね……。

ピカチュウとあそぼ!(バンプレスト)
 巨大なピカチュウに乗って楽しむライド。もちろんピカチュウを「操作する」などという不遜な機能はありません。がたがたゆれるピカチュウに乗り込みながらおしゃべりボタンを押してピカチュウとの会話を楽しみます。プレイ終了後は景品が払いだされます。OP価格は42万円(消耗品代は別)。

▲ピカチュウ(アニメ版)の印象把握は優れていると思いますし、飛行ではなく草原を走っているイメージで台座を緑に塗装しているなど製作側の良心を感じるのですが、いかんせんピカチュウはこんなにでかくないです。

▲「ポケットモンスター ダイヤモンド/パール」の発売後の商品なのでキッズライドとしては比較的新しい商品です。操作系をおしゃべりボタンだけにとどめた製作者側の見識はすばらしいと思います。ていうかピカチュウは操縦しちゃダメだよね。
(甲府市岡島百貨店で撮影)
 
 
 

にこにこピカチュウ(バンプレスト)
 こちらはピカチュウに乗り込むライド。キッズライドとしての最後の一線である「ムービング」こそありますが、ピカチュウの役割は演出以上のものはありません。筐体内部にはルーレットゲームが内蔵されており、ルーレットに対応したキャラクタとのおしゃべりが楽しめます。こちらも景品払い出し機能つきでOP価格は106万円(消耗品代は別)。

▲こちらは初代のアニメ版「ポケットモンスター」をモチーフにした「にこにこピカチュウ」。OP価格は上の機種に比べ倍以上しますがこちらはゲーム機能つき&二人乗り。

▲このキッズライドも操作するのではなく、中でゲームを楽しむことが目的。であれば別にピカチュウじゃなくてもスケールに比較的合致したミュウツーあたりをモチーフにしてもいいような気もしますが、やはり稼げるのはピカチュウなんでしょうね。
(川越まるひろ百貨店で撮影)
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