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準急運転

 楽園軌道は路面電車で待避線もないため、基本的には各駅停車のみの運行ですが、東線B号系統の朝上り4本に限っては、6駅を通過する準急が設定されています。

 準急は舟守神社電停から宮市場電停までは各駅に停まり、そこから準急運転となります。桟橋までの所要時間は48分で、普通電車と3分しか違いませんので速達列車という意味合いはほとんどありません。
 ラッシュ時間帯、東線の電車は東浜電停あたりですでに満員となり、峠を越えた山越えあたりでは積み残しが発生することもあります。そのため降車客が見込める網元・水産試験場電停以外の電停を通過し、通過電停の乗客には山越電停始発のA号系統電車を利用してもらう、すなわち遠距離客と近距離客の分散のために設定されているというわけです。

各電停で10人が乗車すると、定員55名の520形の場合6駅目で定員を超え、8駅目あたりで詰め込みすら期待できなくなります。

 762㎜ゲージで車幅が狭く、収容力が大きくない楽園軌道の電車では、1駅あたり10人程度の利用でも10駅停まれば積み残しが発生します。そのため東線では峠越えとなる山越え電停を境に、近距離電車と遠距離電車を分けた運行をせざるを得ないというわけです。 
 なお、なぜ急行や快速ではなく「準急」かというと、かつては主要駅停車の急行があったから、だそうです。
dan564@gmail.com /サマンサのTumblr
サマンサ 2018

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