普通

 世の中には各駅停車を名乗っておきながら通過駅が設定されている不埒な列車もありますが、東上線の普通はご安心ください。左の表のようにすべての駅に停車します。なお、東武は「各停」ではなく「普通」表記です。
 普通は最も基本となる種別なので当然終日運行されますが、遠近分離の郊外電車型ダイヤを組んでいる東上線の場合、川越以遠は急行や準急が普通の役割を担うため、日中の川越市~小川町間には普通の設定がありません。また、運行系統が小川町で分断されている関係から、池袋~寄居間直行の列車も設定されていません。
 結果、線内ロングランの普通は池袋~小川町間64.1kmとなり、平日下り2本、休日1往復設定されています。下りは早朝、上りは深夜に設定されているので、池袋で飲みすぎて終電を逃したとかそういう理由でもない限り乗る機会はあまりないと思われます。
 普通列車のロングランですが、直通列車も含めると新木場~森林公園系統の列車が69.4kmで若干長くなります。こちらは森林公園検修区からの入出庫の関係でそこそこ設定されており、たとえば出庫1番列車の2101Tは森林公園~新木場間を途中待避なし1時間45分かけて走破します。待避なしの池袋~小川町間普通が1時間22分なので、所要時間の点からもこちらをチャンピオンとしてよいのではないでしょうか。
 現行ダイヤでは池袋基点で成増行きが毎時6本、川越市ゆきが毎時2本の計8本。このほか和光市から有楽町線直通の普通が毎時2本合流するので、和光市~川越市間は毎時4本の普通が走りますが、成増~和光市間は優等8本に対して普通がわずか2本という極端な設定になっています。もっとも日中は成増も和光市も全列車停車なので不便はないのですが、いやしくも都内で普通列車が毎時2本しかないというのは珍しいのではないでしょうかね。


3色LEDの表示は黒地にオレンジ文字。かつては準急の色でしたが、準急のラインカラーが緑になったのをきっかけに準急と普通の色を入れ替えています。(2016年3月11日 下板橋


森林公園から出庫して新木場に向かう直通列車。1時間45分の旅程はなかなかにしんどいです。(2010年4月24日 川越


フルカラーLEDの表示は方向幕と同じ白地に黒。画像は池袋~小川町間を通して走る普通105列車。池袋~小川町系統の普通は早朝・深夜のみの設定(2016年4月10日 川越


小川町~寄居間および坂戸~越生間は「ワンマン」表示となり「普通」はありません。同区間には普通しか走っていないのでこれでいいのです。(2015年9月14日 一本松


横浜高速・東急・メトロ線内では「各停」表示の東急車も、東武線内では「普通」表示。メトロ車も同じです。(2016年3月25日 新河岸~川越


逆に東武の車両でも、メトロおよび東急・横浜高速線内では「各停」表示。5社のうち東武だけが頑なに「普通」を表示しているわけです。(2016年4月20日 地下鉄成増~和光市


過去の普通は黒地に緑文字でした。(2005年6月12日 志木
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