東上線グルメ 池袋駅IKE麺KITCHIN
  なんとも残念な話である。池袋駅で人類に炭水化物を与えたもうた「すなっくらんど」改め「みかど菜館」がなくなってしまった。現在は麺に特化したフードコート、IKE麺KITCHINになってしまった。あの暴力的なグルメの中のグルメ「焼きそばセット」がもう食べられないと思うときわめて残念ではあるが、麺類はすなわち炭水化物、その炭水化物を腹いっぱい食べさせるというコンセプトは現在も引き継がれている。
 炭水化物といえばうどんかそばとなるが、元「すなっくらんど」といえばあのクソ不味いスパゲティだ。断じてパスタなんかではない。あの、あらかじめ大量に伸びるまで茹でたふにゃふにゃのスパゲティに、腐りかけのような酸味がクセになるミートソースをぶっかける。あの野性味あふれるクソ不味いミートソースこそ池袋北口の味だと俺は信じてやまない。そこで、今回はスパゲティをチョイスしてみた。

※画像は特記以外2016年4月8日撮影


大量の炭水化物を貧乏人に食べさせていたみかど菜館はもうないが、炭水化物を振舞うコンセプトはむしろ強化された気もする池袋のIKE麺KITCHIN。


うどん、そば、スパゲティ、たこやき(?)とあるなか、やはり元「すなっくらんど」ユーザーとしては昔のクソ不味いスパゲティをしのんで『ナポリの殿堂』でスパゲティを食べることに。ところで『ナポリの殿堂』の「ナポリ」とは、イタリア語で「炭水化物」という意味だろうか?


頼みましたるは「ハンバーグナポリタン(780円)」。ハンバーグとスパゲティというなんとも子供じみた組み合わせだが、ステンレスの無機質な皿とあいまって、こじゃれてもやっぱり池袋は池袋。血は争えないなと思いちょっと嬉しくなってしまう。なお、一見量が少なく感じるがこれでも麺は250グラム。炭水化物の摂取量としてはなかなかのもの。大盛は+100円だが375グラムと暴力的な炭水化物を摂取できるので、グルメな向きには大盛をオーダーするとよいでしょう。


麺は油っぽく茹ですぎでやや伸び気味。「すなっくらんど」のスパゲティを思い出すような味(それでも心なしか味が「マシ」になっている)。ハンバーグは明らかに進化しており、そのへんの獣をとっ捕まえて作ったようなワイルドな匂いとダンボールをがじったようなあの歯ざわりはなくなり、ジューシーでおいしい、まあ普通のハンバーグ。ミートソースはいかにも業務用のそっけない味で、美味しくも不味くもない味。みかど菜館の絶望的に不味いミートソースから比べ ると、残念ながら美味い。

グルメ指数:★★★★★☆☆☆☆☆(50炭水化物。大盛なら65炭水化物)


これが「みかど菜館」名物「焼きそばセット(450円)」炭水化物と炭水化物のマリアージュがあなたの胃袋をつかんで放さない一品。写真の通り、具財なんて軟弱なものはごみのような肉とたまねぎくらいなもの。まさに炭水化物の暴力と呼ぶにふさわしい、キングオブグルメの一品だった。+30円の追加でキャベツをトッピングでき「繊維質も取らなきゃ」という軟弱者を誘っているが、その実このキャベツが実に油っぽくて胃もたれするような代物なのが痛 快だった。多分焼酎によく合う。このような暴力的メニューがなくなってしまったのは、人類にとって大いなる損失といわざるを得ない(2010年6月10日撮影)。



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