▲パッと見て「トーマス」とわかりはしますが、よく見るといろんなところが違います。トーマスにカウキャッチャーとか、外側シリンダとかありえんだろと鉄道マニア的にも突っ込みどころが満載です。ていうか、合っているところを探すほうが困難です。

▲操作系は汽笛のみ。急カーブ・急勾配のレイアウトに対応するため、手すりもついています。

▲コレクターシューが線路をこすっています。それにしても配線がむき出しですが、屋外でも大丈夫なんでしょうか。いや、大丈夫なんでしょうねえ……。

▲どまんなか田沼のアレに比べて急カーブの鬼畜さが増したレイアウト。トーゴのレールならこんな急カーブでも脱線の心配は皆無です。

▲比較用に浦和伊勢丹で稼働していた正統な形状のトーマスを掲載しておきます。こうしてみると実に「似て非なるもの」であることがわかろうかというものです。
プロトタイプ トーマス
分類 ミニ列車(設置型)
メーカー トーゴ
採集年月日 平成22年8月12日
採集場所 三島楽寿園


 「道の駅 どまんなか田沼」に設置してあった機関車のキッズライドとシステムは同一です。ただ、こちらは車体が「機関車トーマス風」になっている点が異なります。「風」と書いたのは、とりあえず塗装や顔はトーマスのそれなんですが、部分部分は汎用の筐体のパーツを流用しているためか、全体的にそこはかとないパチモン感が漂っているのです。ていうか、色以外あっている所がありません。そのくらい全部間違ったトーマスです。
 たとえばキャブの窓。トーマスなら円形の窓になっています。英国型なら丸窓、アメリカ型なら四角窓。これが機関車らしさを出す定石なのですが、このトーマスはドイツの機関車みたいな窓になっています。また、目の形もトーマスなら正円ですが、こいつは楕円。煙突も英国型なら単純な円筒でいいのに、スタックがついたアメリカンタイプになっている、なぜかトーマスにカウキャッチャーがついている、内側シリンダのはずのトーマスが外側シリンダになっている……など、今もしソニー・クリエイティブプロダクツに販売許可を申請したら絶対通らない(けっこう厳しいのです)スタイリングになっています。比較的出来のよいこちらのトーマスライドと比べれば「何か違う感」が実感できるのではないでしょうか。
 逆に言うと、こんなすごい機関車トーマスは、まっとうな著作権ビジネスを行なう限りにおいては決してめぐり合えない代物です。そういった意味ではたいへん貴重なキッズライドといえます。末永き活躍を祈りたい次第です。
 ……それにしてもトーゴって、プロトタイプに対する愛を本当に感じないんだよな……。
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